ホームページ > さくらそうQ&A
私自身がさくらそうを栽培する中で疑問に思ったことや知りたかったことなどを中心にQ&A形式で掲載しています。 |
>>葉が急に枯れてしまった
>>芽が育たない
>>休眠期に葉が出る
>>殖えない
>>芽が消えてしまう
>>葉がグラグラする
>>根が黒くなっている
葉が急に枯れてしまった ↑このページのトップへ
Q:花が咲いた後、葉が急に枯れてしまったのですが・・・
A:葉の枯れ方(だんだん黄色くなり始めて枯れた、根元から腐って倒れるように枯れた、など)によって適切な対処法が異なります。
まず、だんだんと黄色くなり始めてから枯れた場合、その品種がたまたま葉が枯れる(休眠に入る)のが早かったということが原因の一つとして考えられます。実際私の手元にもそのような鉢がいくつかありましたが芽分けの際にも特に問題はないようでした。ただ、病気の場合にもこのような枯れ方をすることがあります。これを正確に見分けるには経験を積むしかないと思います。
問題は根元から腐って倒れるように枯れた場合など、明らかに普通とは違った枯れ方をした時です。第一に考えられるのは根腐れや立ち枯れ病です。普段から必要以上の潅水をしたために過湿になりすぎた場合や、暑い時間帯の潅水で鉢底に溜まった停滞水が熱せられて蒸れた場合、窒素分の過剰で葉が徒長しすぎた場合に起こりやすいようです。害虫による場合なども考えられます。
似たような事例について病気・害虫のページでも扱っていますのでそちらも合わせてご覧ください。 |
芽が育たない ↑このページのトップへ
Q:8月に植え替えをしようと思って掘り返したのですが、芽がどれも小さいままです。
A:まず、8月の植え替えは早すぎるように思います。鉢をひっくり返してしまったというようなやむをえない状況ならば仕方ありませんが・・。
さくらそうの芽は主に春の花後の春から初夏にかけてと休眠後の秋に成長しますので、植え替えの適期は一般的に11月から2月くらいまでといわれています。おそらく適切な管理下で11月ころまでそっとしておけば大きくなったはずです。
次に、花後の増し土をしなかった(少なすぎた)という原因が考えられます。さくらそう栽培において増し土はもっとも大切な作業の一つといわれます。これを怠ると来年度の芽が充実しないばかりか、運が悪いと乾燥して枯死することもあります(もちろん例外もあります)。必ず実行してください。
対処としては、とりあえず掘り返した芽を丁寧に植えつけるようにします。そして9月中旬あたりから10月の終わりあたりまで薄めの液体肥料(5-10-5など)を2週間に1回程度施します。地域にもよりますが、初霜が降りるころまで続ければかなり回復するはずです。さらに順調にいけば開花が期待できます。ただし、この方法は早い時期のやむをえない植え替えというイレギュラーなスケジュールにのっとったものです。11月以降に植え替えたもの(すでに休眠中の株)に同様の処置を施すと悪影響が出ることがあります。
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休眠期に葉が出る ↑このページのトップへ
Q:7月になり、だんだんと葉が枯れ始めているのですが、新たに小さな葉を茂らせている株があります。どうしてですか?
A:休眠期に葉を出すということは、それだけ株が活力をつけたとも解釈できるでしょうからそれほど悲観する必要は無いと思います。私のさくらそうの中にも葉を茂らせるものがあります。大型の芽から出る葉は、4月の開花前に出る葉をそのまま小さくしたような感じです。一方、小型の芽から出る葉は一枚で小型のものが多く、形も独特です。調子を崩して元気が無い株ではあまりこのような症状が見られないことから、好ましい状態ともいえませんが特にマイナスでもないようです。花芽の形成も特に問題なく行われていることが多いようです。
このようにして出た葉は大抵霜が降りる頃まで茂っています。まれに厳寒期にもかれずに青々としているものもあり、まさに「ど根性・・・」という風格を醸し出しています(笑)。
ただ、肥料成分過多の場合、または花後の増し土が少なすぎた場合にも同様の症状が出ることがあるようですから、思い当たることがある場合には次の年から改善した方がいいと思います。このようにして出た葉は大抵霜が降りる頃まで茂っています。 |
殖えない ↑このページのトップへ
Q:さくらそうは繁殖力が旺盛だとききましたが我が家のさくらそうはほとんど殖えません。どうしてですか?
A:さくらそうは手順さえきちんと守れば比較的良く殖えます。しかし、品種によっては繁殖力が弱く、ほとんど増えないものもあります。そういった品種を数多くに増やすのは至難のわざといえそうです。
このような場合に比較的有効なのが根伏せによる増殖です。この方法を使えば一芽を強制的に複数に分けることができます。開花サイズの芽になるためには2〜3年かかります(根伏せの方法にもよります)が、芽分けによる繁殖よりは確実に芽数を増やせる方法といえます。 |
芽が消えてしまう ↑このページのトップへ
Q:芽分けの際に芽が完全に消えてしまっている鉢があります。どうしてでしょうか?
A:原因はいくつか考えられます。まず、病気や害虫の被害を受けて枯死した場合です。対処法としては、日々観察を怠らず、異常を見逃さないことでしょう。病気にしても害虫にしても、しっかりと観察していれば何らかの変化を感じ取ることができるはずです。異常を発見したら原因を究明し、迅速に対処することです。病気・害虫のページを参考にしてください。
次に、枯死した品種はもともと性質の弱い品種だったという可能性があります。ご存知のとおり、さくらそうは品種によって性質に強弱があり、性質の強弱は繁殖力や育てやすさにも影響します。獅子奮迅や若藤、三保の古事などが一般的に育成難といわれるようです。育てやすいとおっしゃる方もおられますが、ここらへんの判断基準は人によって異なりますから、参考程度にするのが良いでしょう。問題は自分が株を維持できるかです。これらの性質が弱い品種は暑さにも弱いことが多いので、夏の暑さ対策を万全にすることが大切です。他にも、潅水の間隔を調節するとか、培養土の配合を工夫するなどすればかなり弱い品種でも維持できるはずです。しかし、物事に絶対ということはありません。細心の注意を払っていてもやはり枯れるときは枯れます。
ですから、欲を言えば性質の強い弱いに関係なく保存用の鉢を各品種2鉢以上作っておくことです。そうすればこのような緊急事態にもあわてずにすみます。 |
葉がグラグラする ↑このページのトップへ
Q:花が終わり、さくらそうは葉を茂らせています。しかし元気だった葉が突然根元から倒れてしまい、困っています。
A:季節にもよります。さくらそうの休眠期といわれる時期であれば単に休眠のために葉が枯れたものとも考えられます。これはさくらそうの生理現象ですから(本当に休眠のために葉が枯れているのであれば)問題ありません。一方、葉が生え始める時期に(4月はじめなど)、葉がこのような調子になっているのであれば何らかのトラブルと考えて間違いないと思います。まず地際の葉柄を確認してください。もしも腐りこんでいたり、白い菌糸のようなものが見えていたら病気によるものと考えられます。病気・害虫ページを参考に一刻も早く対策を講じてください。
地際に問題がないようであれば強風などによって葉柄が根元から折れた場合が考えられます。この場合にも葉がグラグラします。大変気になるところですが、葉が折れてしまっても完全に切断されていなければ生きています。鉢の置き場所を見直すようにしましょう。建物の影などでも意外と強い風が局地的に当たる箇所があったりします。我が家でもこれまでにいくつかありましたが、芽の形成など、その後の成長には特に影響は認められませんでした。 |
根が黒くなっている ↑このページのトップへ
Q:植え替えのときに芽を掘り出したのですが根が黒くなって腐ったようになっています。
A:潅水の管理が悪かった場合と病気・害虫による場合とが考えられます。
まず、潅水の管理が悪くて過湿状態が長く続くと根腐れを起こします。鉢土が乾き始めてから潅水する、培養土を水はけのよい配合に変えるなどして根腐れの起こりにくい条件を整えてください。
ネグサレセンチュウに寄生された時にも根腐れに似た症状が出ます。これは害虫ですから、薬剤を使用して防除します。植物の体内に入り込んだセンチュウにも効果があるようです。
ちなみに、古い根茎(昨年植えつけ際に植え込んだもの)が腐っている事がありますが、これに関しては問題ありません。古い根茎は折り外して捨てます。 |
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